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日本とアメリカの倉庫事情を比較

アメリカの倉庫事情を知る

倉庫事業は、「荷物や商品を保管しておく」というシンプルな事業です。この点、シンプルゆえに詳しい内情を知る機会は多くないといえます。ここでは、そんな倉庫業界について日本とアメリカの倉庫を比較してご紹介します。

完全バリアフリー化

スロープの設置、低床バス・ノンステップバスの普及等、日本でもバリアフリー化は着々と進んでいますが、アメリカでは倉庫も完全なバリアフリー化が義務付けられています。

アメリカは人々に保証されている権利の中に「アクセス権」(どこへでも自由に移動できる権利)があるほどのバリアフリー先進国で、バリアフリー化の進み具合は世界一ともいわれています。また、障がい者の雇用制度も充実しており、倉庫における業務にも従事できるよう、倉庫の設計を完全なバリアフリーにしています。日本でも障がい者の雇用促進のためにバリアフリー化が進められていますが、アメリカから学ぶことは多くあるといえます。

なお、日本とアメリカの倉庫のバリアフリー化に関しては、文化的な違いも絡んでいます。以下では、この点について詳しくご紹介します。

生産性の日本、作業性のアメリカ

日本は国土が狭く資源が少ないこともあり、少ない資本からどれだけ多くのものを生み出すことができるかという点において優れたノウハウを有しています。この点、国土、つまりは敷地面積事情に直結する倉庫事業においても同様で、いかに効率よく多くの荷物や商品を保管できるのか、という点で日本の倉庫事業は優れています。なお、日本の倉庫は施設・設備への投資が多い傾向にあり、人件費を抑えることによってバランスを取っています。

ところがアメリカでは、世界第3位の国土面積を誇っているために効率や生産性はあまり重視されない傾向がみられます。そして、上述のとおりバリアフリー化が進んでいることもあり、生産性よりも作業性に重点が置かれる傾向にあります。

具体例として、アメリカの倉庫ではパレットラックの導入が進んでいる点を挙げることができます。ラックを使用すると床への直置きができないために収容可能な量は減りますが、取り卸し時の手間を省くことができ、作業性は高まります。

災害対策

倉庫における災害対策といえば、日本ではまず地震対策が挙げられます。世界でも有数の地震大国である日本の建築物には強い耐震構造が必要不可欠であり、東日本大震災以降はさらなる見直しが進んでいます。

対するアメリカでは、災害対策として「サイクロン・シェルター」の設置が必須となっています。日本でも年間数十件の竜巻が発生していますが、アメリカでは約1,300件の竜巻が発生しており、その規模は日本でもニュースになるほどのものです。そのため、サイクロン・シェルターの設置が推奨されており、家庭用であれば設置費用の75%の補助を受けることができます。これは倉庫業界においても同様であり、建屋のどこかに必ず設置されています。

地震対策と竜巻対策、国の風土が影響する特徴的な違いとなっています。

入出荷バース

トラックを使って搬入・搬出を行う際、荷台と倉庫の間で荷物の移動をスムーズに行えるよう段差が作られている搬入出口のことを入出荷バースといいます。倉庫だけでなく大型ショッピングモールなど、定期的に大量の荷物を出し入れする施設に設置されています。

アメリカでは景観上の理由から、この入出荷バースは必ず道路に向かっていない面に設置することになっています。荷物を出し入れするところを路上から見られるのは確かに不格好であるため、日本の倉庫でも可能な限り見えないところに設置するようにされていますが、敷地面積の問題もあり、努力目標に留まっています。このような外観の整備を義務化するのも、アメリカの特徴の一つです。

サブリース

日本の倉庫業界では、スクロジもそうであるように事業主と依頼主様の直接交渉によって契約が成り立つのが一般的ですが、アメリカの倉庫ではサブリースによる契約も多くみられます。

サブリースは、日本では賃貸アパートなどでよくみられる制度です。サブリース企業が空室を一括で借り上げ、借主へ部屋を貸し出すという「又貸し」のようなシステムがサブリースの特徴です。

倉庫側としては安定した収入が見込め、借主側としては仲介企業が貸主との交渉をサポートしてくれるというメリットがあります。こうした点が日本とアメリカの倉庫業界事情の大きな違いといえます。

こんな共通点もある

日本とアメリカの倉庫業界には違いばかりでなく、共通点もあります。

システム的な面の例としては、入出荷のデジタル化が挙げられます。リストを見ながら商品ラベルやロットナンバー、個口数などを確認する「アナログ式」では、ミスの可能性は少なくありません。こうしたミスによるトラブルを防ぐため、日本とアメリカのいずれにおいても、ハンディターミナルを使ったバーコード認証の導入が進められています。作業の効率化を図ることで人件費や工数を削減したい日本と、作業のしやすさを追求して働きやすい環境を作りたいアメリカの双方に合ったシステムで、今後はデジタル化がますます進んでいくといえます。

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