超低床車とは、後輪のサイズを小さくすることで荷台の高さを下げ、積み上げ・積み下ろしの作業効率を大幅に高めたトラックです。重量がそれほど重たくないにも関わらずサイズが大きいために積み上げるのに大きな負担が生じる荷物であれば、超低床車が大きな効果を発揮します。トレーラーが通れない場所への進入が可能で、作業効率も高まるためお客様のコスト削減に繋がります。

また、超低床車は小さいタイヤを用いることから揺れが大きくなるという弱点がありますが、スクロジの超低床車は金属バネのサスペンションの代わりに高性能な「エアサス」を装備しており、揺れを大幅に抑えています。

超低床車についての詳細やエアサスの詳しい性能については別のコラムページに掲載していますので、合わせてご参照ください。

ユニック車とは、荷台にクレーンが搭載されているトラックを指します。

クレーンは主に「トラックにクレーン機能がついているもの」と「クレーンにトラック機能がついているもの」の2種類に分けられます。ユニック車は前者に分類されます。構造としては平車にクレーンが付随しているだけですが、新たにクレーンを用意せずとも重い荷物の積み上げ・積み下ろしが可能であり、トラックであることから公道を走行することも可能です。このように、ユニック車は走行と輸送が可能で、トラックとクレーンの良いところを集めたような特徴を持っています。

なお、「ユニック車」という名称には面白い由来があります。ユニックとは本来は企業の名前で、ユニック社が製造するトラックのことをユニック車と呼んでいました。いつしかトラックの方が有名になり、他メーカーの同型のトラックもまとめてユニック車と呼ぶようになっています。

パワーゲート車とは、荷台後部に昇降機が取り付けられたトラックのことを指します。バンボディ車（アルミ製の箱で荷台が作られている、最も一般的なトラック）の後部にパワーゲートが取り付けられたタイプが主流ですが、基本的には後付でどのトラックにも装備でき、介護目的でワゴンや軽自動車に装備されることもあります。

重量のある荷物を輸送する際、パワーゲート車が活躍します。人力で荷台に上げるのが困難な荷物を機械の力で上げることができ、輸送可能な荷物の範囲が大きく広がります。安全のためには機械操作に十分な注意が必要です。注意する点は、パワーゲート動作中は荷物をしっかりと押さえる、パワーゲートが地面につくときには足を挟まないよう少し離れる、などです。熟練者が操作するのが一般的です。

ウイング車とは、荷台の後部だけではなく左右も展開可能なトラックを指します。左右のアルミパネルを開くと翼を広げているように見えることから、ウイング車と呼ばれています。

最大のメリットは、積み上げ・積み下ろし作業が可能な範囲が大幅に広がることです。後部から上げ下げするのが困難である大きな荷物を取り扱いやすくなるのはもちろん、3方向すべてを開放することにより、作業員を増やして素早い作業が可能になるというメリットもあります。

また、ウイングを開いた状態だとアルミパネルが雨除けになるため、雨天時の作業にも適しています。

平車は、荷台にアルミパネルや幌がない最もシンプルなトラックです。平ボディ車とも呼ばれ、横から見たときに荷台が平らに見えることからこの名前がついています。

極端に重い荷物や大きい荷物などではなく、一般的な重さ・大きさの荷物を運ぶのであれば最も使いやすいトラックといえます。なお、荷台に載せた荷物が雨風にさらされる場合には、ブルーシートを被せることで対処が可能です。また、雨風にさらされても問題のない荷物を輸送する場合には、他の高性能なトラックを持ち出す必要がないというメリットもあります。

なお、この平車と対称に位置付けられるのが、バンボディ車です。ユニック車は平車に含まれ、ウイング車はバンボディ車に含まれます。超低床車とパワーゲート車は、平車とバンボディ車どちらのタイプも存在します。

荷物の固定の方法は、平車とバンボディ車で異なります。平車の場合は荷台の外側にある複数の出っ張りに紐やベルトを引っ掛けて荷物を覆い、固定します。紐が用いられることが多く、ブルーシートを被せることでより確実に固定できます。バンボディ車の場合は、荷台の内側の左右の壁に並んでいる穴を利用して、壁に押し付ける形で荷物を固定します。なお、この場合に用いるベルトはラッシングベルトと呼ばれ、穴はラッシングレールと呼ばれています。